2013年7月28日日曜日

その場にいないとわからないもの

美しい物語はいつもわたしを一等わくわくさせてくれますが、そこに音楽とダンスと美しい衣装がつくと殊更どきどきさせてくれます。

好きな曲を聞く時、それはその曲の特に好きなパッセージだけだったりもしますが、ダンスの振りが浮かぶ事があります。だいたいそれはバレエで、着ている衣装はその時によってまちまちですが多くは薄いオーガンジー生地を幾重にも重ねた、足をあげるとふんわりと跳ね上がって羽毛のように優しく元に戻って行くタイプのバレエ衣装でした。ちょうどジゼルなんかの演目でしばしば使用されるような、儚いのに残像をくっきりと残していくような素材で、ダンサーは黒で塗りつぶされた世界の中をその音楽にあわせて踊るのです。

また、ダンスでない時はどこかの景色がでてきたりもします。森の中、地面すれすれに物凄いスピードで木々の間を縫っていたと思うと、ぐんと上昇して湖の中に飛び込むのは、ドビュッシーのヴァイオリンソナタを弾いている時に感じます。

今朝方曲を聞いていたら、ふとオペラが想像されたのでなんだかとても新鮮でした。でもとても綺麗なお話になりそうで、ちょっとこの物語を自分の中で膨らませてみたいなと思います。思いもかけず朝からちょっと嬉しいプレゼントをいただいたので、今日も一日頑張れそうです。

カリスマカラーという色鉛筆を最近になって初めて使ったのですが、こうなるとポリクロモスの色鉛筆も使って見たいのですが、いたずらに画材ばかり集めて画力が追いつかないのがわたしの悪い癖…(>_<)
時間が出来たら刺繍や色鉛筆、パステル画勉強してみたいなあ。
星野沙織
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2013年7月25日木曜日

一目見た時から空っぽだった

今日、4日のための合わせをおえて自転車で帰路についていた時にするりと携帯電話を落としてしまいまして、画面がやられました。蜘蛛の巣状にひびがぱりぱりと・・あああ・・・
新しいモデルが9月にでるとか噂なので、なんとか9月までもってくれればと思っております><


その後教習所へ参りまして初めて運転をしてみましたが、慣れるまではなんだかじたばたしてしまいそうです。なにをやってなにを注意して、なんてやってるとブレーキとアクセルがどちらだったのかわからなくなってしまったりして。わ、わたし大丈夫なのかしら・・・終わってからしばらく経っているのですが少し心臓に負担がかかっているような感じで、病み上がりということもありますからとにかくまずは落ち着いて運転席にすわれるよう、ゆっくりと慣れていきたいです。

さて、1日および4日の件でご連絡くださいました方々、有難う御座います。まだわたしから連絡がないという方はお手数ですが今一度ご一報頂ければと思います。宜しくお願い致します。

また、9月20日の夜、六本木ソフトウインドにてのトリオ・カルディアの一周年前夜祭、同月21日夜に恵比寿アートカフェフレンズにて行われるトリオ・カルディア一周年記念ライブに関しましても、お問い合わせ頂ければと思いますので、もしお越しいただけるようでしたらご連絡くださればと思います。宜しくお願い致します。


谷川俊太郎の詩と三善晃の音楽は本当にぴったり寄り添っているように感じます。生きるを聞いていると本当に何度でも感動出来て、谷川さんの言葉の力と、三善先生の言葉を音楽にする力にひれ伏さずにはおれなくなります。ただ詩を読んだだけよりも、音楽—特に三善先生の音楽がつくとあんなにもわたしに迫って、わたしの中を埋めていくのです。あんな風にわたしも、例えば初めて会う詩を読んだときに、三善先生のように言葉を感じられたらいいのになあ、なんて思うのでした。


さて、以前も少し関わらせていただいているSMFという芸術家さんたちの集まりがありまして、ここのところ富山や演奏やでなかなかご協力できなかったり、メンバーさんの展示にも顔が出せなかったりと大変失礼な状態が続いていたのですが、9月にグループ展示を開催することとなり、そこに少し参加させていただける事となりました。詳細はまだ未定ですが、出来る限り色々な事を、わたしが出来る範囲内で、でも怖じ気づかないで、いけるところまでやってみたいと思っています。一応まだ、そういう恥知らずなことをしても許される年齢なんじゃないかな?!って、勝手にそんなこと思ったりしているんです。やらずに後悔より、やって後悔、とは良く言ったものですね!


そろそろ髪を切りたいなあ。いい加減伸びてきました。今度は前髪を切ろうかな。いつもいつも、いじれるのは前髪だけなので、わたしのせめてものバリエーション部分です^^;笑


最後に食べ物の話をひとつ。最近母が買ってきてくれてとてもおいしかったのですが、デンマークのチーズでキャステロというものがあるんです。


これ、青カビと白カビ双方が入っているものなのですが、青カビなのにきつい匂いがなくて、かといってつまらないほどあっさりしているわけでもなく、ジャージー種の牛乳から作られているので豊かな甘みがフランスパンに本当によくあいます!ブルーチーズ好きには物足りない味わいかもしれませんが、一般の方なら好きなんじゃないかなあ。

http://fromage.jp/i/b000040

色々探したのですが、こちらのサイトでしかいまは販売していないような・・・ご興味ありましたらぜひ一度、いかがでしょうか?^^

では1日のあわせにそろそろ向かいます。みなさま本日もおつかれさまでした!

星野沙織

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2013年7月22日月曜日

お久しぶりです

随分空いてしまいました、こちらのブログに引っ越してから初めてくらいの空き具合ですね。申し訳御座いません。

ここ暫くなにをしていたかと言いますと、学内の発表でコンツェルトを演奏したり、学内リサイタルを行ったりしておりました。が、問題はその後でして、少々体調を崩してしまいおよそ10数年ぶりに救急車のお世話になってしまいました。結果として回復しておりますのでよかったのですが、病院内で処置をしていただいてる間は意識が朦朧としてお医者様の呼びかけにもお答えすることが出来ず、かと思えば自分のバイタルの状態などを通常時と比べて少し高いだの低いだの考えたりとなんだか不思議な状態でした。

心拍が安定しなかったため最終的に鎮静剤を投与してくださったようでそのあと少し眠ることが出来たのですが、わたしとしては気を失うという感覚に近くて、その時に、色々なひとに伝えたいことを伝えなきゃってぼんやりしながら携帯を探そうと目を泳がせておりました。死んでしまうかもしれないとかそういった怖さというよりは、伝えたいことが伝えられないまま大事なひとたちとお別れをしなければならない不安というか、家族はどんなに悲しむのだろうとかそういう危惧のほうが大きかったです。わたしの病状でそんなこと思ったり言うのはかなり大げさな話なのかもしれませんが、急にお亡くなりになる方もたぶんそういう思いのほうが強いんじゃないかなあと思いました。だから化けて出ちゃったりするのかな笑

健康に自分の足で歩いて、お腹が空いて、美味しく食べられて、なにより自分の口で自分の思いを伝えられるという喜びは変え難いものだと痛感出来たのが、今回ダウンしたことによる教訓でしょうか。寮の友達や学校の方、その他たくさんの方にご迷惑をおかけしてしまい申し訳ないのですが、そのぶん自分がとても幸せだということが実感出来てとてもとても嬉しかったです。でも、もう車椅子は乗りたくないです(>_<)けんこういちばん!


ゆっくりと教習所に通い始めました。夏休みなので高校生さんが多く、皆さんきらきらしていて素敵です。若い方をみると本当にパワーをいただけますね。わたしも負けずにいろいろなことを頑張りたいものです!


さて、
8/1の音の葉コンサート in西国分寺いずみホール

8/4のツリーオブミュージック inティアラ江東
が近づいて参りました。近日にご連絡を取り交わした方は大丈夫ですが、随分前にご予約頂いた方などはわたしが忘れている場合がございます。お手数ですが不安な方はメールフォームより再度チケットについてのご連絡を
くださいますか、またはメールで一報いれていただければと思います。宜しくお願い致します。

1日夜は滅多に演奏機会がないであろうピアノトリオを弾きます。わたしの尊敬するチェリストの先輩と、全幅の信頼を置いているピアニストの先輩と演奏出来るので本当に楽しみです。

4日は4日で有名な曲が盛りだくさんで、本当に贅沢なコンサートとなっています。演奏者の顔ぶれも素晴らしいですし、こういういいとこどりのコンサートはなかなかないのではないでしょうか。


今日も暑いですね、みなさまどうぞご自愛くださいませ。水分もきちんととることは大切ですが、とりすぎると血中水分量が濃くなってしまって貧血を起こしたりもするので適度にね^^
星野沙織
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2013年7月8日月曜日

交差する線aと線p上に

時々、頭の中に細切れにある文字や言葉をぽつぽつと反芻してぼんやりすることがあります。そんな時は長たらしい文面がどうも作れなくて、それは丁度、ブラームスのような長大なフレーズではなくアポリネールの或る詩のように、ぷつぷつと関連性のないようなあるような単語の列挙しか出来なくなるのです。そうでなければいかにも知ったかぶりをした、どこにでもあるようなだれでも考えているようなことをさも偉そうに言うことしか出来なくなるのです。

自分以外に献身的に接するということは果たして可能なのだろうかなどとよくよく考えます。たとえば大切なひとが病の床に伏したとして、おそらく大多数のひとは手厚く看護をするでしょう。その病の辛さを慮ると、自分が代わってやりたいと思うでしょう。わたしもそう思うわけですが、ただわたしの場合理由がふたつあって、ひとつは勿論、病の苦しみから大切なひとを解放してあげたいという思いですが、もうひとつは、大切なひとが苦しんでいるさまをみるのがあまりにも辛いので、いっそ自分が苦しんでいるほうが楽という思いなんですね。
大切なひとが苦しんでいる時、例えば熱にうかされている時、そばにいて氷枕を当ててやることは出来ます。冷たいタオルで火照った身体を冷やし、また寒い時は布団をかけて湯たんぽを作り、葛湯を飲ませることができます。でもその熱が治らないものだとしたら、終わりのない看病、よくならない病状、手厚い看護はやがて当たり前になり、看護への感謝は段々と薄れていきます。意のままに動けない自分への絶望で我儘になっていく病人と、何故治らないのだという看護側の苛立ちや悲しみが互いに膨らんで、そうして時々、ニュースで取り上げられるようなとても辛い結果を招くことがあるのでしょう。

つまり、完全に病を取り除いてやることが出来ない場合(それに限らないかもしれませんが)、半永久的に苦しみながら生きるそのひとを、何も出来ずに見守っていなければならない辛さを考えるとわたしはいっそ病人側になったほうが楽だと考えてしまうのです。でもつまりそれは見守る辛さを誰かに代わってもらうということになるわけで、それは随分と身勝手な考えなのではないかとも思うのです。

ちょっとした風邪で寝込んだ時、両親が本当に献身的にわたしに尽くし、守ってくれるのをベッドからみていると本当に申し訳なく、しかしとても有難く幸せに感じます。そんな時などは体がいくら辛かろうが心は平穏で、早く治そうなどと考えながら横になったりするのですが、これが看護側になるともう常に不安と言いますか、いまはどんな調子なのかとか、急変していたらどうしようだとか、いつ良くなるのかだとか、看護がなおざりになって病人につい粗雑に当たってしまわないかとか、心が疲れることが多いように思います。

結局のところ何が言いたいのかと言いますと、健康でいられるというのは本当に本当に幸せで有難いことなのだなあと言うことです。日々の感謝をよくよく忘れてしまう駄目なわたしですが、それでも思い出した時にありがとうと神様や自然に伝えていきたいと思うのでした。


余談ですが富山でのリサイタル終了致しました。気にかけてくださっていた方々、またお聞きくださいました方々、有難う御座いました。今回の演奏も勉強になったので、フィードバックをしながら今後に活かしていきたいと思います。


ああ、征矢さんの詩が読みたい。
星野沙織
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2013年7月3日水曜日

若いということ

最近自分の年齢があがってきたせいか、音楽家を目指す若い方をみると妙にうきうきしてしまいます。音楽家を目指していなくても、音楽を楽しもうとしている方と接するとなんだかやっぱり嬉しくなってしまうのです。

わたしがそうしてもらったように、わたしも若い方々になにかひとつでもして差し上げられたら、そうしてその方々が年を重ねた時に、次の方々にそうしてくださるようになったらいいなあなんて、そんなきれいごとのような事を思ってしまうのです。


お気に入りの赤いワンピースを引っ張りだして着てみたら、虫に食われていました。確かにとてもしっとりとした生地で着心地がよいので、虫にしたらさぞごちそうなのだろうなと^^;でも、これは食べないで!刺繍しにくい生地だし、なにより刺繍してしまうとデザインも崩れてしまうし・・


久しぶりに左手が腱鞘炎になっています。薬指が主にダメージを受けているようで、キーボードを打つのも少々不便なのですがこればかりは安静にしたり凝りをとってやるくらいしか治す方法がないので致し方ありません。中学生時分はずいぶん腱鞘炎に悩まされ、鍼や温熱療法、整体など実に色々な分野の先生方にお世話になりました。結局どれをやったから劇的に良くなったという実感はなくて、自分の体の成長や弾き方の改善によって腱鞘炎にならなくなった、ということなのかなと自分の中で結論づけています。

という持論からいくと、最近弾き方おかしかったのかな。日々フィードバックしていかないと思わぬところでくせがついていたりしますから、要注意ですよね。


シルクドソレイユのラスベガス公演「Ka」にて、ワイヤーがはずれてひとが落下する事故があったそうです。パフォーマーは30代の女性だったのですが、15m落下してしまいそのまま御亡くなりになったと聞きました。以前品川でのシルクドソレイユ公演を見てきただけに今回の事故のニュースはとても衝撃的で、まさに命をかけてわたしたちに感動や驚きを与えてくれているパフォーマーさん方に改めて畏敬の念を抱いたのでした。わたしたち演奏家は失敗しても命を落とすという事はないけれど、でもそういうつもりでひとつひとつの本番に臨むという姿勢は持っていたいと思います。


風の音がひどく話しかけてくるのでなんだか怖くて、こんな日は外に出ずに籠りきりになりたいのですがそうはいかないですね。^^;
画像はクレーの「蛾の踊り」。
星野沙織
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