2013年5月25日土曜日

自由と孤独、束縛と安定

また少し間があいてしまいました(>_<)申し訳御座いません。

最近めっきり暑くなりましたね。5月半ばまでの肌寒さはどこへやら、夏服で歩いて丁度いい程になってしまって。段々と春や秋の期間が短くなっているようでなんだか寂しいです。

日本の春と秋は格別美しいと思います。とはいえわたしは海外の四季を実際に肌で体験したことはないので完全なるわたしの個人的な意見なのですが、春に様々な色、形の桜やハナミズキが街道を彩り、秋には心にそのまま突き刺さってくるくらいの赤いモミジや黄色のイチョウが山々を染めあげていくのを見ると、ああこんな景色が毎年みられるなんて、なんて恵まれているんだろうっていつも感じます。日本は狭く資源も少ないし、政治の問題や人権問題など難しくまた解決し難い問題が多々あって、不満を感じている人が多いと聞きます。勿論わたしだって色々な事が不自由に感じたり文句も沢山あります。音楽的環境をみても、ヨーロッパに比べたら日本は恵まれているとは言えません。でもやはり、日本に生まれて本当に幸せだなあと感じるのです。
わたしはよくよく様々な事柄について文句や不平不満ばかり考えてしまうのですが、そういえば日本に生まれなければよかったと思った事は一度もありません。もしかしたらこれがドバイに生まれていたら、120%の湿気に嫌気がさしていたかもしれません。スペインに生まれていたら、スリの多さや失業率の高さに辟易していたかもしれません。でももしかしたら、どの国に生まれていても「この国に生まれてよかった、幸せだ」と思っていたかもしれません。そんなことはわからないことだけれど、それでも思うのは、どの国のひとが見ても日本の四季は紛れもない美しさであろうと言うことです。だからもっと先に日本に生まれてくるひとたちが、わたしのようにそれらを見、感じて愛しく思えるよう、日本の四季や美が失われていかないことを願うのです。


自由というのは存外孤独ですね。という文をなにかの本で見かけたことがあります。
「人間どこかで、束縛されたがっているのかもしれない。」
主人公の若い医者が言うと、
「よく言うよ、束縛されると逃げ出すくせに。」
と苦笑いをしながら同僚がそれに応えるワンシーンが、なんだか妙に印象に残っています。そう言えば最近、なにかの番組で
「男の人は狩猟本能があるから、尽くしすぎる女性は振られる」
などとやっていたと人から聞きました。確かに狩猟本能のことはよくよく言われていることですし、男性に限らず、また恋愛に限らず、追い求めた先にやっと手に入れたものというのは格別大事にしたくなるものと言いますね。
わたしはどんなものでも失うということに対してとても臆病で、Mr.Childrenのある曲で歌われている「捨てるのに胸が痛んでとって置いたケーキを 結局腐らせて捨てる」ということを数えきれない程してきました。それによってひとをいたく傷つけたことも、傷つけられたこともあります。大なり小なり、ひとは同じような体験をしているのでしょうからこのような性格の方はわたしひとりでは勿論ないのですが、そういうことが起きる度に、もっとわたしがちゃんとした人間だったら傷つかずにすんだひとがいたのにだとか、食べ物が美味しい状態の時にみんなで美味しく食べられたのにだとか、今更考えてもしようが無いことをぐるぐる考えてしまったりするのです。

誰にそうさせられているわけでもなく、当たり前のことのように巡ってきてくれる四季のように、当たり前にひとへの誠意や思いやりをもって人生を巡ることが出来たら、本当に本当に幸せなのに。
星野沙織
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